鍼とトリガーポイント治療について
Facebookの友人がシェアしていた記事より。
http://www.huffingtonpost.jp/medical-note/mps_b_7524356.html (ハフポスト日本版より)
筋膜性疼痛症候群(MPS)に対して、トリガーポイントに
生理食塩水を注射しているとのこと。
オーストラリアでは医師やフィジオが
エビデンスが確立していない治療を実践することは
とうていありえませんので、日本だからできることですね。
医師が行うMPSの治療については
加茂淳整形外科医がトリガーポイントブロック注射を
実践しています。
加茂医師は麻酔を注射します。
それよりは生理食塩水のほうが害は出にくいと思います。
さて、冒頭の記事のなかで鍼治療について書いてあります。
以下引用
鍼治療の効果は筋膜性疼痛症候群を治療しているのか
実は、鍼治療というものが筋膜性疼痛症候群の治療をしている可能性もあります。鍼治療において250程度存在している「経絡」のうちの8割くらいは、筋膜性疼痛症候群の「トリガーポイント」(痛みの引き金となる部位のこと)と一致しています。このことは鍼治療と筋膜性疼痛症候群が似た部位を治療していることを意味します。鍼治療を解剖学的に考えると、厚くなったり滑りが悪くなったりしている筋膜を、鍼で剥がして治療をしている可能性があるのです。
鍼治療も筋膜性疼痛症候群も、今まではなかなか見ることができなかったので証明できませんでした。今はエコーという手段を得たことにより、筋膜が見えるようになってきて、科学的に証明できるようになりつつあります。
引用終わり
鍼を語らないでほしいな〜
「経絡」じゃなくて経穴のことでしょうか?
実際には経絡は12+2、経穴は365個以上ありますが。
物理的に「筋膜を鍼で剥がして」・・・るわけはないと思います。
また、鍼とトリガーポイントについてはこういう話もあります。
トリガーポイントと鍼治療(物理療法としての)
http://www.tvk.ne.jp/~junkamo/new_page_515.htm
オーストラリアのDry Needlingのことですね。
そもそも痛みとは。たくさん理論があります。
筋骨格系の痛み
http://www.tvk.ne.jp/~junkamo/new_page_181.htm
(どちらも加茂整形外科医院サイトより)
ちなみにオーストラリアの病院のフィジオセラピストは、
たとえば座骨神経痛のある患者さんに鎮痛剤をのんでもらい、
痛みがなくなったときにリハビリ・エクササイズを実施。
痛みがないので動ける。
動くことで全身や患部の血流が改善すると
痛みがなくなっていく。
私の仮説☆
トリガーポイント部を体表観察をすると、筋肉は硬結があっても
皮膚との間に液体が入る隙間がある。
それが筋膜にあたるかもしれないけど、まぁ皮膚と筋肉の中間。
本来は毛細血管の血流があればいいが、患部はそれがない。
なので、なんらかの方法でその隙間を埋めればよい。
私の鍼灸術の場合には全身の毛細血管の血流が促され、
そのうえで局所のゆるんだ皮膚を鍼やお灸できゅっと締め、
隙間がなくなり、痛みがなくなる。
皮膚が修復されたことと全身の血流が改善したことにより、
そのあと継続的に痛みがなくなり、動けるようになることで
ぐんぐん回復する。
麻酔や生理食塩水は隙間を埋めるために有効。
でも部分的な処置なので血流が改善されていなければ
また痛みが戻って来る可能性がある。
やっぱり治療アプローチは筋肉とか筋膜じゃなくて
皮膚だと思う。
いつもありがとうございます。
Yoshi(よしえ)