オーストラリアの通常医療・代替医療・看護・介護について+趣味

メルボルン発、仕事や勉強、ボランティア活動、クライミングと子育てブログ

オーストラリアで看護師・AINの現実

私はもともとマルチタスクが大好きです。

 

逆にいうと一つのことだけをしていることに耐えられないタイプです。

 

鍼灸マッサージクリニックの経営を退いた後、どうしても病院で働いてみたくて。

 

看護助手になることを思いつきました。

 

私は鍼灸の仕事も継続しながら、まずTAFE職業訓練校で看護助手(AIN)として働ける資格(Certificate III)コースにフルタイムで通学。

 

半年の通学中、高齢介護施設(Nursing home)で実習があり、ナーシングホーム勤めは私には無理と悟りました。

 

コース修了後、病院に応募を始めました。なかなか狭き門。

 

なんのコネもない、家から車で30分くらいの公立病院にとてもユニークなポジションを見つけ、応募。

 

アシスタントナースだけど、職務的にはフィジオ(理学療法士)とOT(作業療法士)のアシスタント。

 

これは絶対に私のためのポジション、と信じて応募したら採用されました。

 

ただ、このポジションは平日週5日フルタイム(朝7時から午後3時半まで)。

 

仕事は楽しかったし、すごく勉強になりました。

 

優秀な若いフィジオは病院で働く傾向あり、ただしシニアのフィジオはパッションもなく、仕事がなぁなぁになってる人が多いとわかりました。

 

そんな有意義な時間を過ごしつつも、AINの業務には制限があり、看護師になってその制限を外したい思いが強くなりました。

(AINは与薬と点滴以外のほとんどの業務をナースの代わりにすることができました。)

 

また、鍼灸業の時間が減り、子どもたちの学校の送り迎えをベビーシッターさんに頼んでいたので、働いているうちにどんどん貯金を食いつぶしてしまいました。

 

勤めてから2ヶ月くらいで看護を学べる大学に願書を出し、無事合格。

 

半年ほどの勤務の後、NUM(ナム=ナーシングユニットマネージャー=師長さん)に大学に合格したので、夜勤を週2晩にしてもらえないか頼みました。

 

ちょうどベテランのAINが夜勤をしなかったので、夜勤ポジションが空きがちだったんです。

 

それでフルタイム(正規コース)の大学の授業や試験と折り合いをつけてもらいながら、夜勤生活が始まりました。

 

夜勤というのはオーストラリアでは手当がつくし、休日出勤も手当がつくので、平日昼間週5日働いていたのと同じくらいのお給料を週2日の夜勤でいただくことができました。

 

辛かったのは土曜日の子どもたちのスポーツ。

 

オーストラリアでは土曜日の朝、様々なスポーツのクラスというか、活動があります。金曜の夜勤明けの土曜日は帰ってきてすぐ子どもたちを連れてスポーツのグランドへ行き、午後は鍼灸業。

 

この生活を1年ほどしたところで、いきなりメルボルンに引越すことになりました。

 

引越しの話はまたいつか書きますが、人生まぁ波乱万丈ですね。

 

 

夜勤になってからのAINは、患者さんのObs(バイタルサインチェック)と資材補充がメインの仕事でした。

 

たまに1対1のスーパーバイズが必要な患者さんについたり。

 

AINの勤務中はいろいろオーストラリアの医療だけでなく文化も経験し、とてもいい経験になりました。

 

メルボルンに住んでみて、いろんな面でシドニーとの違いを実感することになりました。

 

日本で関東から関西に引越して、カルチャーショックを受けたのと似ていましたね。

 

 

シドニーで普通にあった職種・AIN。

 

メルボルンにはないなんて、誰もおしえてくれませんでした。

 

というか、オーストラリアでは州ごとにいろいろと似ているようで違うんです。

 

医療システム自体も違ってますね。

 

こういうことは実際に働いてみないとわかりませんよね。

 

働いたことがある人が発信しないといけないな、と思いました。

 

メルボルンのあるVIC州には AINという職種はほぼないです。(トライアルや公募しない場合はあります)

 

でもAINが看護の一端を担っているシドニーNSWとは全然違います。

 

 

AINというのは、サボろうと思えばサボれる仕事です。

 

実際、フルタイムで平日の朝シフトで働いていた時、7時から始まって11時くらいには暇になるんです。

 

その後何もすることがないのは、私には非常に苦痛でした。だからナースになろうと思ったんですが。

 

 

グーグルしたらこんな体験談を書いている方がいましたのでリンクします。

 

日本で看護師、シドニーでAINを体験したマナさん

https://australiahereandnow.com/working-as-an-ain-in-australia/

 

マナさんの書いてること、私もわかります。

 

オーストラリアでナースをしているとこちらのサボりが当たり前になって、感覚が麻痺してきます。

 

もちろん日本にいた時のように生きがい、やりがい、患者さんへの気遣いを忘れずに働いている日本人ナースもいます。

 

 

ちなみにAINというポジションはメルボルンにはない、と書きましたが、似て非なるものはあります。

 

病院や派遣エージェントにあるPCAやPSA。

 

ほとんどがナーシングホームでのPSAで、病院勤務のPCAというのは、シドニーのAINにはない掃除の業務が主な仕事になります。

 

そもそも必要とされる資格が違いますから、メルボルンでもう一度資格を取り直す必要が出てきます。

 

 

というわけで、シドニーでAINになる資格をとったら、シドニーにいる方が賢明です。

 

あるいは最初から世界で一番住みやすい(だんだん住みにくくなっているけど、まだシドニーより住みやすい)メルボルンに住む!ということであれば、、、

 

AINになる資格を取るんじゃなくて、例えば、Community Care Workerのコースでナーシングホームで働ける資格を取ることをオススメします。

 

実習先で気に入ってもらたらアルバイトさせてもらえる可能性もあります。

 

 

日本人看護師さん、もしメルボルンに看護留学しよう!と決めたら、お気軽にご連絡ください。

 

オーストラリア唯一の看護師・医療従事者向け医療英語プログラムのあるMLCさんと提携してます。

 

そして日本人ナースの方々とネットワークがあるので、メルボルンライフにいろいろお役に立てると思います。