命に別状ない症状での救急外来は最悪
カテゴリ:AUS医療、メルボルン
先日(日曜日)の6時頃、長男がボルダリングで手を滑らして転落。
結論から言うと、救急外来で骨折の診断を受け、簡易ギブスと松葉杖で病院を出たのは深夜。
家に帰るまで6時間以上。。。
水曜日に病院の整形外来受診。
簡易ギブスをして初期のRICEをしなかったので、しっかり腫れ上がってました。
それでもこういうとき、刺絡とお灸ができて、鍼灸師は最高の職業だと思えます。
1週間くらいで腫れが引きました。
松葉杖なので私は毎朝と放課後の送り迎えを今まで3週間ほど。
先週はVCEという、大学受験のVIC州のセンター試験みたいなのがあって、長男は1科目だけ受験。
VCEについてはいろいろ思うところがあるので、また改めて。
骨折とか、命に別状ない症状にかかると最悪な国です。
すぐに整形外科にかかれない、休日にX線などが撮れる場所が限られていて、救急外来がある病院のみ。
公的医療の患者は人間モルモットのオーストラリアの医療システム。
たぶん旅行者も何かあった時には行くことが多いと思われる、ロイヤル・メルボルン・ホスピタル(メルボルンで一番か二番目に大きな公立病院)。
そこの救急外来へ連れて行きました。
骨折の時、救急車を呼ぶこともできます。
が、骨折の場合、命に別状ない症状なので、救急車が来るまでにかなり待ちます。
なので、私が車で連れて行きました。
救急外来(ED)は救急車での到着優先ですが、脳疾患、心疾患は優先されても、骨折は一般と同じく待合ロビーで待たされることになります。
その間、パナドルという痛み止めは処方してもらえます。
(RICEに必須のコールドパックはもらえないと思います。。。)
ボルダリングジムでもらったコールドパックをつけていたので、EDにコールドパックあるのかはききませんでしたが。
長男は痛くない、というのでそのまま待機。
X線を受けるまでに3時間。
X線を受けてから、ED研修医の診断を受けるまで1時間。
ED研修医がX線を見て、CTが必要だということでCTを受けるまで1時間。
CTを待っている間にショート・ステイ・ユニット(泊まるかもしれない患者がここに移される)へ移動。
CTで骨折部分を確認ののち、簡易ギブス(後ろは固定で、その上に巻く包帯を水で濡らすと固まるタイプ)をつけてもらうまで1時間。
松葉杖購入 実費40ドル。
ED研修医に、手術が必要かもしれないので、病院の整形外来にアポを取るよう言われて帰宅。
2日後に整形外来へ。
が、まずはX線を取れ、と。
しかし足にギブスを巻いている。
放射線科ではギブスを取ることができないから、整形外来で切ってもらえ、と。
しかし整形外来でもギブスはここでは(順番待たないと)切れない、という。
なんだこれ!
たらい回し!
結局すったもんだの上、ギブスを巻く部屋(プラスタールーム)の人に切り込みを入れてもらい、放射線科へ。
放射線技師に外してもらい、撮影。
そして整形外来ではなかなか順番が来ず、3時間遅れ!!
公立病院の受診はタダだからって、時は金なり!
病院の有料駐車場だってバカにならない。
私も仕事をキャンセルせざる得ず。
やっと順番が来て、3分診療。手術の必要はなし。
で、ムーンブーツ着装。
写真はイメージです。
ムーンブーツは実費、80ドルなり。
骨折は骨がくっつくまで6週間かかるので、次の整形外来は6週後。
後日予約の手紙が送られて来て、また愕然。
放射線科からも予約の手紙が来たんだけど、整形外来の予約が8時45分で、放射線科が11時。
整形外来の実際の受診時間は、11時より後になるってことか?!
あと、公立病院で撮ったX線やCTは、病院外持ち出し禁止で、持ち出す場合には申請書を出し、郵送料を30ドルほど払わないといけない。
一般の放射線クリニックなら持って帰れるのに。
しかも長男は17歳なので、彼の署名で申し込まないといけない。
本当に、通常医療に関してはオーストラリア最悪。
それでも特殊な症例だと、診察から治療まで信じられないほど迅速に対応してもらえます。(研修医に取り囲まれて)
こういうことがあると、日本の素晴らしさを実感できます。
日本の医療をダメって言わないでください。