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ツボのイメージ(修正しました)

昨日「ツボのイメージ」の記事をアップしましたが、ちょっと言葉が足りなかったので、加筆修正しました。



一般の方にわかりやすいように、カタカナで「ツボ」と書いていますが、東洋医学で「経穴」と言います。経は經、上から下へ糸が張り巡らされた意味、穴はうかんむり(いえ)+八(左右にわける)で、ほらあなを掘りわけて、その中に住む穴居住宅という意味があります(漢字源より)。
上下のエネルギーの流れがあって、そのところどころに垂直に洞穴があるイメージです。起源的には、経穴が先で、それを連ねて経絡になったかもしれませんが。
ツボは日本語ですが、漢字で壺、漢字源によると、上はふたの意味、下はひょうたんのように腹が丸くふくれているつぼを描いたものだそうです。

物理学(量子力学)のミクロの視点でみると、宇宙のものはすべて粒子でできていて、形あるように見える物、人間も、本当は境目がない。
なので、人間の体を個体(solid)ではなくエネルギー体(ether)と考えると、経絡(基本12本あってほとんどは上下にめぐるエネルギーの流れ)が人間のアウトライン、外気との境になっていて、ツボは外気と人間の交点にあたるのかなと思います。

ツボ(膨らんだ腹)は、健康な時は充実して人体側にあり、意識されない。つまり、健康なときはツボがツボでなくなる。健康ではないときはその膨らみが外気側にも、人体側にも広がるのかもしれません。

ツボに気が集まりすぎているとき(ツボが外気側に出っ張る)、反対に空っぽなとき(人体側に凹む)、痛みや不快な症状として現れるようです。

多くの方々は、肩などの「凝っているところ」に注目すると思います。凝りにもいろいろタイプはあるのですが、例えば「皮膚までパンパン」というタイプは、ツボに気が集まって外気側に突き出している、そういうイメージです。気が集まって留まっているので、そういう場合は押さないで、水平の浅~いレベルで横に気を散らすと、あふれていたのがさわさわ~っと自然に散って、揉まなくても自然に凝りが解消します。
解剖生理学的には凝りはリンパがつまっている状態ということです。

私はツボの凹みに注目します。まさに穴、壺です。慢性化した痛みがあるところは、たいていそこだけ老化現象というか、その部分の皮膚が緩んでいて、指がすぽっと入ってしまいます。これは視覚でも触覚でも、左右比べれば誰にでも違いがわかります。

転んで怪我をしたときに血がでますが、物質的でなくエネルギー的にツボに傷がついて、血じゃなくて気が出て行ってしまって、空っぽになっているイメージもあります。(血がでたら絆創膏を貼りますね。)

気が出て行って空っぽになってしまったツボには、まず気を入れて、とりあえず経絡の上下の気の流れに影響されないように、また、外気にひっぱられないようにツボに蓋をするのがまず必要です。(それでパッチとして、私は貼る鍼をはったり、テープを貼ったりします。)


ところで、ツボは生きているからいろいろと変化したり、動きます。

生きている経穴は動くし、ひとつの範囲が広いです。解剖では、◯◯というツボはこの「点」にあると定めますが、実際にはその点にないのはよくあることです。だから、ツボって言っていますが、実は点じゃなくて面だったりもします。


いつか皆さんの前でご説明して、ご自分がご自身のからだを確かめていただきながら、ツボを感じていただきたいと思っています。



©Yoshie Asahara