通訳と税関とボーダー・セキュリティ
オーストラリアの大学・大学院は、半期に4科目でフルタイム受講。
日本に比べて科目数が異様に少ないです。
後期4科目のうちの一つとして、私はCustoms and Border Securityを選びました。
理由がいくつかあります。
ボーダーセキュリティ科目と通訳
関係あります。
この科目以外にもいくつか指定がありますが、法務2科目を受講しておくと、NAATI認定法務通訳を受験できます。
そして、私がこの科目に興味を持った理由。
通訳と日本人とBorder Securityといえば、「メルボルン事件」。
この事件、通訳に問題があったことが指摘されています。
おそらくは英語ネイティブで日本語の曖昧さがわからない通訳者だったのでは?と思います。
法廷で見ず知らずの通訳者に人生を左右されたら・・・
悔しすぎます。
法廷で、通訳者にバイアスがかかっていて、自分の言ったことの真意をきちんと伝えてくれない通訳者だったらどうしますか?
ぶっちゃけ、私には法廷通訳は責任重すぎて、できないです。。。
(慎重な通訳者は避けて、楽観的な通訳者が法廷通訳を務めるのかもしれません)
移民と税関とボーダーセキュリティ
それと、先日、メルボルンの移民博物館に行ってきました。
ちょうどメルボルン市内&各地で、Open Houseという、1年に1回だけ一般公開される(ところが多い)イベント開催中。
予約制の、無料ガイドツアーに参加しました。
で、移民博物館は税関やボーダーセキュリティと関係あるの?
はい、あります。
移民博物館はもともとCustoms Houseだった建物にあります。
Customsとは税関・検閲で、Border Securityは国境警備。
注・2018年現在、オーストラリアの移民局と税関・国境警備局は統合され、Department of Home Affairsになりました。(日本語に該当する訳がないので、ホーム・アフェア省になってしまう)
担当したガイドさんが原住民系オージーだったので、カスタムハウスができる前のメルボルンの話が強調されました。
ガイドさんの話が終わった後、移民博物館内の有料展示(オープンハウス特別ツアーを申し込んだので無料)をみて回りました。
人の出入りがあるということは物の出入りもあり。
移民と税関、国境警備は切り離せないです。
ボーダーセキュリティで入国拒否・強制送還
最後に、ボーダーセキュリティで入国拒否になった人を何人か知っていて、それもやはり文化慣習の理解がなかったり、言葉の問題が原因でした。
一人は、仕事をしに来たのでは?とオフィサーに疑われ、特別室で尋問。その人はきちんと通訳がつかないままオフィサーを説得できず、その日の便で強制送還。
一人は持っているビザは観光ビザなのに、入国カードに仕事で、と書いてしまっていたらしい。(らしい、というのは、その人は税関直前で私と会話しただけで実際にはその人の入国カードをみていないから。)
税関とボーダーセキュリティ(科目)
まだ後期が始まって2週目。
この科目はオンライン授業で、先生が一週ごとに課題をアップロードしていきます。
課題は毎週はなくて、エッセイ3つ。
1週目の授業は、オーストラリアの国家警備と国境警備のはじまりについて。
資料を読んだり、ビデオをみたりして理解を深めます。政治的な背景もあるんですよね。なかなか興味深いです。
2週目は明日アップロードされるようです。
これからたまに、この科目の進捗状況をアップしていくつもりです。
おまけ
今日の国営ラジオのトピックだった、国境警備職員の刺青について。
40度でも長袖着てないといけないなんて!って、いろいろ議論が飛び交ってました。
An Australian Border Force official with tattoos. Picture: AAP